超音波とは
わたしたちが会話したり音楽を聞いたりすることができるのは、音の伝わりによるもので、人間の耳で聞こえる音は約20ヘルツ(20Hz)から2万ヘルツ(20kHz)の範囲と言われています。
しかし、音の世界はもっと広く、わたしたち人間が聞くことができないところにも音は存在しているのです。20ヘルツより低い音または2万ヘルツよりも高い音を、一般に『超音波』といいます。
イルカやクジラが水中で仲間と話をすることや、コウモリが暗闇で飛ぶことができるのも、この超音波によるものなのです。イルカは高性能ソナーの持ち主で、わたしたち人間が外界を目で見る以上に水中の情報を超音波で判断していると、考えられています。 超音波を研究しますと、音の振動エネルギーの利用と音の伝播による情報の利用とに技術応用できることがわかりました。
音の振動エネルギーの利用(動的応用)としては、超音波洗浄機、超音波溶着機、超音波 加湿器などがあります。 音の伝播による情報の利用(情報応用)としては、魚群探知機、超音波医診断装置、超波探傷機などがあります。
こうした超音波技術の革新はめざましく、社会やわたしたちの暮らし中でのごく身近なところにも、超音波技術は利用されています。 超音波には未知な部分が多く、エレクトロニクス技術の進化とともに、様々な分野での応用が期待できます。