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超音波と魚群探知機のweb-shop 【us-dolphin】

超音波計測の応用 
サイト公開日2002/6/4 更新日2004/3/15UP

1.はじめに
 標準的な超音波計測装置は、“やまびこの原理”を応用したものである。超音波を放射して、被測定物からの反射波または透過波の強度や伝搬時間等を測定して、対象物に関する情報を得ることができる。
 音響探知技術の歴史は紀元前からと古いが、1912年に起きたタイタニック号の事件や、1914年の第一次世界大戦時の潜水艦Uボ−トの活躍をきっかけとして、水中探査技術の研究が始まったことは良く知られている。第二次世界大戦後は、真空管からトランジスタへ、ニッケルなどの金属磁歪振動子からフェライト・圧電振動子へと発展して、今日ではカラー魚群探知機やソナーなどが広く実用化されるようになった。また、同じ原理を用いて、金属内のキズや人体内部を検査する為の研究がスタートした。現在では、コンピュータ技術の発達とともに、優れた超音波探傷機・超音波顕微鏡・医療用診断装置が開発されている。それらの幾つかを弊社装置を例にとり、説明および紹介する。

2.超音波計測における表示方法と送波信号
a.表示方法
 超音波計測では距離等を数値で表示する以外に、主として以下の様な表示方法(図1)がとられる。

 1)Aスコ−プは超音波センサにおける受信エコ−強度(RF波又は検波)と超音波の伝搬時間とを直角座標にとったもので、探傷機が代表であるがエコ−強度と距離を把握し易い為他の装置でも採用されている。
 2)
 Bスコ−プと呼ばれる「断層像」 はAスコ−プ波形を輝度変調(又は色変調)して線で表し、超音波センサの試料上における位置と音波伝搬時間とを直角座標にとったもので、診断装置・探傷映像装置において異常部の存在・分布状態・深さを直観的に把握できる為用いられている。一般的な魚探の表示もこの一種である。
 3)    Cスコ−プと呼ばれる「平面像」は、光学顕微鏡像と同じで超音波センサ下に於けるある深さの受信エコ−の有無又は受信エコ−強度を輝度変調して、試料上に於ける位置に表示したものである。本表示は、あらかじめAまたはBスコ−プ上でサンプリングポイントを設定する必要性があるが、平面的な異常の広がり分布等が良くわかるので超音波顕微鏡や探傷映像装置では主流となっている。一般にはエコ−強度を表示するが、異常部の深度やエコ−の位相を表示する場合もある。

  図1 超音波ビームの走査と表示方法

b.送信信号
 深度方向における分解能を要求される探傷映像装置や医療診断装置は送波信号にインパルスを用いているが、他の装置では超音波センサのQやS/N比向上の目的で、一般的にバ−スト波を用いている


↓インパルス波

↑バースト波
■超音波空中レベル計 HD-700シリーズ
 HD-700A/HD-700Bは、非接触でタンク内残量を計測する超音波式距離計です。HD-700Aは50kHzの超音波振動子を使い、液体であれば50-999cm(粉体は、50-500cm)の測定が可能です。
 HD-700Bは、100kHzの超音波振動子を使い、液体であれば25-400cm(粉体は、25-200cm)の測定が可能です。
 詳細は、超音波と魚探のus-dolphin 楽天市場店 mpn店

3.超音波計測の応用例

a.魚群探知機

 魚群探知機が実用化されて、今まで勘と経験だけを頼りとした漁法から漁師を解放した。初期の魚群探知機の記録は記録紙(乾式、湿式)にペンで表示するものだったが、現在ではメカ部を全く必要としないカラ−CRTやLCDを採用している。これにより、装置は小型・軽量化され、レジャ−にも用いられる様になり、その普及は目覚ましいものがある。

従来の魚群探知機では、図2の様にボ−トの真下の情報しか得る事ができず、又、ボ−トを航行させないと海底の起伏もわからなかったが、ボトムソナ−では超音波センサをモ−タ−で左右に振ってやる事で、海底の地形や魚礁・瀬・魚群の方向を的確にとらえられる。
 又、シラスセレクタでは超音波周波数(つまり波長)と魚体の長さとの関係から超音波の反射率が変化する事を利用して、2周波による計測を行った後、高い周波数のエコ−情報から低い周波数のエコ−情報を引いて表示する事により、魚種判別ができる。


図2 ボトムソナーと探知範囲

最近では、GPSプロッタ−を一体化した装置やマルチ周波数方式のカラ−魚群探知機、ダイバ−が海底・海面までの距離を計測する為のポ−タブル測深機(図3)が登場し、従来単一機能だった魚群探知機も多種多様の製品が開発され、それぞれの用途でで幅広く使われている。

 魚群探知機、ポータブル測深器はWEB-SHOPで販売中です。


図3 ポータブル測深機

b.空中超音波計測

 空中では水中や固体中と異なり高い周波数の超音波は伝搬減衰が大きい為、一般に用いられる周波数帯は20kHz〜200kHz程度である。しかし、電磁波に比べ伝搬速度の遅いことを利用し、数10cm〜10m程度までの距離計測に用いられている。
 又、近距離までの計測を要求される一部の装置では、送受超音波センサは各々専用センサを用いている。空中超音波計測では、計測装置が各種装置の制御用センサとして用いられる場合が多く、稲を刈る際に大地からの高さを揃える為に刈り取り部と大地との距離を計測する刈り高さセンサや農耕機の進行方向の障害物を検知する障害物センサ、自動ドアに近づく人やドアレ−ル上の人を検知する自動ドアセンサ(図4)、スポットク−ラ−の吹き出し口に取り付けられた左右の超音波センサにおけるエコ−強度差から人の方向を検知し吹き出し口の動きを制御する人追尾センサ等がある。
 又、飼料残量管理システムでは、畜産農家のタンク上部に取り付けられた超音波センサにより計測した距離デ−タを電話回線を通して配送会社の管理センタ−に取り込み、タンク内飼料残量を遠隔収集・管理し、適正な配送をおこなう省力化システムに貢献している(図5)。


図4 自動ドアセンサ

 図5 飼料残量管理システム

■超音波空中レベル計 HD-500シリーズ
 HD-500C/HD-500Dは、非接触でウエハ、ガラス等の検知や、薬液タンク内の残量を計測する超音波式近距離距離計です。HD500-Cは120mm-1000mm、HD500-Dは、60-450mmの測定レンジです。
 詳しくは、紹介WEBへ 購入の場合は、WEB-SHOPへ

c.超音波医療診断装置

 金属と異なり生体中の音波伝搬減衰は大きい為、用いられる超音波の周波数は数MHz〜数10MHzと探傷映像装置に比べ低いが、最新の技術によりリアルタイムで鮮明な画像が得られる。現在、診断装置の超音波ビ−ムの走査方式は機械走査方式から電子スキャン方式に移っている。これは、図6の様に多数並べられた圧電素子の一部に時間差のあるパルスを印加して、集束超音波ビ−ムを体内に送出し(アレイ素子の直交方向は音響レンズにより集束)、駆動素子を順次走査する事によって超音波ビ−ムを走査する方式で、集束位置を変えたり複雑な走査も可能としている。接触性の良さから、圧電素子が平らに並んだリニアプロ−ブよりも大きなR形状をしたコンベックスプロ−ブが主流となっている。(図7)

 
図6 アレイ型センサと電子集束
 最近、電子走査型診断装置と市販の汎用コンピュ−タを組み合わせた観察装置(図8)を発表した。これで手足の骨を観察すると今まで超音波では難しいとされてきた骨の画像化(Cスコ−プ)が可能になった。これは骨の画像化に関して、専門のソフトウェアを開発した為で、骨の他にも軟骨や腱などの軟部組織の情報を同時に画像表示出来る。
図7 診断装置とコンベックスプローブ   図8 超音波観察装置

d.超音波厚さ計と非破壊検査装置超音波厚さ計(図9)は、超音波は被検体を通って戻ってくるまでの時間を測定し、その材料の音速を掛けて金属や樹脂の厚さを求める。音速は被検体の材料や温度によって異なるので、一般に被検体と同一材料で既知の厚さの試料により音速を校正した後、測定を行う。使用超音波周波数は、1〜10MHzで、材料の厚さ・材料中の超音波減衰を考慮して図9 超音波厚さ計と原理探触子を選定する。
 非破壊検査装置として超音波映像装置(図10)が広く使われるようになってきたのは音波が物質の密度・弾性率・粘性などの弾性的性質の異なる境界面において反射・散乱・吸収などを起こし、物質内部の構造を観察出来ることや弾性的性質の変化を反映した情報を提供してくれるなどの特徴があるからである。


図9 超音波厚さ計と原理

 音波は固体中では縦波と横波が存在し、境界面では表面波も存在する(気体・液体中では一般に縦波のみ存在する)。媒質の境界面では縦波/横波のモ−ド変換が起こるばかりでなく弾性表面波も発生するので、留意が必要である。又、反射境界面前後の音響インピ−ダンス(音速×密度)の大小により反射波の位相が180°異なることから剥離判定を行うことが出来る。超音波の周波数を高くすると波長が短くなるので、分解能は向上するが伝搬減衰が大きくなり、探知距離は低下する。

そこで探傷映像装置は10MHz〜100MHzを、顕微鏡では100MHz〜1GHzを用いている。又、集束超音波センサは音響レンズを用いたものと凹面センサがあるが、高分子圧電膜を凹面センサに用いた場合、音響インピ−ダンスが音波伝搬媒体の水に近い為、音波放射効率が良く、広帯域でダイダイナミックレンジが広いセンサが得られる。
 
 ※超音波探傷映像装置は、WEB-SHOPで販売中


図10 小型探傷映像装置

集束超音波ビ−ムの焦点を試料面の垂直方向(Z軸)に移動させながらセンサからの出力波形を観測したものをV(z)曲線と呼ぶが、一般に図11に示すような周期的な落込みのある曲線が得られる。これは試料の弾性的性質を反映した試料特有の波形で、図12に示す様な二つの波の干渉によるものである。一つは、試料表面でそのまま反射された波で、もう1つは一度試料表面を伝搬(漏洩弾性表面波)した後、再放射された波である。



図11 V(z)カーブ

図12 V(z)カーブ発生原理

 超音波顕微鏡で固体材料を観察する場合、コントラストのよい画像を得るためにこれを積極的に利用している(図13)。直線集束ビ−ム超音波計測装置は、漏洩弾性表面波の音速を固定点に於ける再現性として±0.001%と高精度で測定する能力を有している(図14)。

図13 Mn−Znフェライトの結晶粒界像 図14 直線集束ビーム超音波計測装置

e.超音波流量計

 超音波流量計は、図15の様に検出器の流路両端に振動子を配置し、双方向に超音波の送受を行い、その伝搬時間差と流路径から流量を求め表示する。接液部はテフロン製で、流れの中に突出部が無く計測ロスが無い。流水だけでなく、各種液体に応用できる。

 ※超音波流量計はWEB-SHOPで販売中


図15 超音波流量計の構造
4.その他の応用例
■接触式超音波式レベル計

 空気中と益虫での超音波振動波の伝播時間が変化することを応用したセンサ
 ※この技術は、要素技術として超音波科学館に展示されております。
 ※製品ではありません。
■超音波ドップラ速度計

 移動体からの反射超音波の変化を調べ、速度を測る技術です。
 ※この技術は、要素技術として超音波科学館にて展示されております。
 ※製品ではありません。
■超音波界面レベル計

 工場廃液等の沈殿槽や下水処理場の濃縮槽の界面計測を行う技術です。

 ※この技術は、界面レベル計 HL2000 で商品化しております。
 
超音波界面レベル計 HL2000

 超音波による汚泥界面のリアルタイム計測でキャリーオーバーによる工場廃水などの河川汚染を防ぎます。

 ※1台で2箇所の計測可能
 ※固定設置したセンサにより、界面に対して非接触で計測を行う為、レーキに絡む危険がありません。

5.おわりに
 超音波と魚群探知機のweb-shop us-dolphin(エコーテック株式会社)では、超音波計測の核となる超音波センサ(圧電セラミックス・高分子圧電膜・圧電薄膜など)の販売も行っており、20KHz〜1GHzの超音波計測を可能としている。超音波計測の需要は多種多様になってきており、今後益々研究・応用範囲が広がり、新しい装置が誕生するものと考える。

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